髙橋史子
オックスフォード大学社会学部博士課程修了、D.Phil. (社会学)。
東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター助教を経て、
2019年より東京大学教養学部附属教養教育高度化機構社会連携部門・特任講師。
移民が受け入れ社会に参加する過程にどのような障壁があるか、その背景にはどのようなメカニズムがあるかを明らかにすることを目的に研究。研究成果を実践に応用することで、多民族化・多文化化する日本社会において、多様性と平等・公正をいかに両立できるかを探求したいと考えている。
研究関心:
移民の教育達成・社会参加、エスニシティ、ナショナリズム、特権性、移民に対する受け入れ意識、Culturally Responsive Teaching、国際比較
東京大学教育学部在学時に、恒吉先生の授業で「国内の国際化」について学ぶ。難民として日本にやってきた子どもたちが立ち上げた自助グループでのボランティア活動をきっかけに神奈川県、東京都の学校や教育関連NPOなどで移民難民の教育に関するフィールドワークを開始。
多文化主義や移民の社会統合について、欧米の理論や教育実践を参考にしながら、日本を国際比較の土壌に乗せて、日本の多民族・多文化社会の特徴を明らかにしたいという思いで、イギリス・オックスフォード大学に留学。
博士号取得後、主にマジョリティの移民受け入れ意識に注目しながら、教員の移民生徒に対する見方、企業の移民学生に対する見方について研究を進めている。
主な論文:
Takahashi, Fumiko (2020). Japaneseness in Immigrant Education: Toward Culturally Responsive Teaching in Japan, Educational Studies in Japan: International
Yearbook, No. 14, 15-27.
主な書籍・教科書:
髙橋史子.(2021)「移民児童生徒に対する教員のまなざし――多文化社会における社会化を問う」恒
吉僚子・額賀美紗子 編.『新グローバル時代に挑む日本の教育 多文化社会を考える比較教育学の視
座』東京大学出版会. 47-60.
高橋史子.(2021)「日本の学校も多文化社会の中にある」中村高康・松岡亮二 編著『現場で使える教育社会学 教職のための「教育格差」入門』ミネルヴァ書房. 232-249.
髙橋史子. (2019). 「多文化共生と日本の学校教育(学校実践編)多文化社会における学校の役割と課
題」額賀美紗子・芝野淳一・三浦綾希子 編著『移民から教育を考えるー子どもたちをとりまくグロ
ーバル時代の課題』.ナカニシヤ出版.193-202.